発達障害ユーの人生逆転ブログ

闇の大学時代→ホワイト企業に就職&投資で資産形成するブログです。

ゆっくりと、しかし確実にお金を増やす方法(書評『投資の大原則』)

三行早見

  • 投資は時間をかけると、複利でめちゃくちゃ増える
  • 個別銘柄でなく、広く浅く市場全てを買う
  • 資産の種類を分散して、リスク回避と利益増加を両立

 

 投資って、話を聞いたり、始めてみたいと思っても、何をすればいいのかよく分からないと感じませんか?私は、株取引をシュミレーションできるアプリを試して、よく分からないまま元手を失い、1日で挫折した経験があります。本書では、そのような人でも、シンプルな手法をもとに、長期的なスパンで資産を運用していけば、資産を増やしていけるということを示しています。キーワードは、複利、市場全てを買う、分散投資、です。

 

投資は時間をかけると、複利でめちゃくちゃ増える

 投資をすると、お金が複利で増えるので、時間をかけるとめちゃくちゃお金が増えます。まさしく、「時は金なり」です。

 まず、複利とは何かを、具体例を元に説明しましょう。ここに100万円があります。これを、毎年5%の割合で増やせたとします。来年には105万円になりますね。再来年には、元の100万円と、増えた5万円の合計が5%ずつ増えるので、(105 + 5.25) = 110.25万円になります。これを繰り返すと、10年で163万円、20年で265万円になります。もし運用を50年間続けたら?1147万円になります。豪遊しなければ、老後も安心して暮らせそうな金額ですね。このように、複利とは、増えた数字にも掛け算をして増やしていく仕組みのことです。

(これと対比されるのが単利で、元の数字に掛けた分だけ増えるというものです。もし単利で100万円を50年運用したら?5×50+100=250万円です。老後の蓄えとしては心配ですね。)

 さて、このブログの読者層は大学生近辺を想定しているので、老後までの時間は50年くらいありますね。今始めると、年利5%なら、50年で100万円が1147万円に化けますよ。

 と言われても、投資は何から始めればいいのか分からない、というハードルが立ちはだかりますよね。ご安心を。知識がゼロでも簡単に始められる、「市場全てを広く浅く買う」という手段があるのです。

 

個別銘柄でなく、広く浅く市場全てを買う

 株を買うにあたっては、広く浅くその市場全てを買うという手法を取ることができます。これは「インデックス・ファンド」(以下、「広く浅く作戦」と呼びます)と呼ばれる方法で、サービスを提供している会社を通じて、世界中の株の主要銘柄を平均的に買うことができます。この手法にはメリットが3つあります。

 1つ目は、株の知識が不要であること。「広く浅く作戦」では、世界中の株を広く買うので、選ぶ手間も頭脳も必要ありません。もし個別の銘柄を買うとなると、情報をかき集めてなんとか選ぶ必要がありますよね。しかし、世界にはプロの投資家が山のようにいます。あなたはそれらの、超絶優秀なプロに勝てるでしょうか?大多数の方には無理ですので、知識不要でも取れる手段をお勧めします。

 2つ目は、個人投資家にとって、利益を最も上げやすいこと。株で勝つ人がいれば負ける人もいて、その合計が市場平均値となります。「広く浅く作戦」では、市場全てを買うのでその市場平均値を取りに行きますが、その市場平均値以上に勝ち続けることは、ゼロサムゲーム(勝ち負けの合計がゼロになる)という株の原理的に一般人には不可能です。(しかも、往々にして大勝ちを狙って大負けします。)また、「広く浅く作戦」を提供している会社は手数料が安く、個別銘柄を選ぶサービスを展開する会社を利用するよりも、コストが少なく済みます。加えて、「広く浅く作戦」は、大勝ちではなく長期的な増加を狙うので、税金がかかりにくいという点もあります。これらの要素を総合的に判断して、「広く浅く作戦」が個人投資家にとって利益を上げやすいと言えるのです。

 3つ目は、リスクが少ないこと。世界中の株を買うと、例えばある企業が成長し、ある企業が潰れても、結果としての市場平均値を利益として得られます。もし個別の銘柄を買っていたら、その企業が潰れた瞬間に、あなたの持つ株式は紙切れになってしまいます。投資で怖いのはリスクですよね。「広く浅く作戦」は、個別銘柄を買う際のリスクを回避させてくれます。

 さて、「広く浅く作戦」の効力を理解したところで、投資におけるもう一つの原則、分散をご紹介しましょう。

 

資産の種類を分散して、リスク回避と利益増加を両立

 資産を様々な形態に分散して投資することで、リスク回避と、利益増加を両立できます。

 まず、資産の形態は様々なものがあります。例えば、株式、債券、不動産、金など。これらの複数種類に資産を分散することが、投資の基本となります。さらには、株式や債券といった1種類に対しても、その中で個別銘柄を扱うのではなく、前述の「広く浅く作戦」のような手法を取ることが基本です。

 分散しておけば、1つの資産に危機、例えば株の大暴落が起こった時などでも、他の資産を持っていることで、一極集中しているよりも損害を減らすことができます。もし株だけだと、大暴落が起こったら全資産が損害を被ることになりますね。分散投資でそのリスクを避けましょう。

 また、各種類の資産は、それぞれが独自に上がったり下がったりを繰り返します。したがって、上がった種類の資産を売り、下がった種類の資産を買う、ということを長期的なスパンで繰り返して、利益を増大させることができます。これをリバランスと言い、資産を安い時期に買い、高い時期に売ることに繋がるため、長期運用を続けるほど利益が発生するという理屈です。

 本書では、1に分散、2に分散、3に分散と、分散投資の重要性を強調していました。分散投資で、リスク回避と利益増加を掴み取っていきましょう。

 

まとめ

 投資は時間をかけるほど、複利で資産が増えていくシステムです。また、方法論として、株式や債券に対する「広く浅く作戦」は非常に有効で、知識がゼロでも使えます。この作戦をはじめとした分散投資で、リスク回避と利益増加を両立し、長期的なスパンで資産形成を行なっていきましょう。

 本書には、私の拙い文章よりもはるかに綿密に組み立てられた、投資についての方法論が述べられています。この記事を読んで、投資をしてみようかと思い立ったあなた。絶対に、本書を読んでから行なってください。例えば、リバランスの詳しい方法など、ここでは述べていない説明が満載。必読です。

投資の大原則[第2版] 人生を豊かにするためのヒント

投資の大原則[第2版] 人生を豊かにするためのヒント

  • 作者: バートン・マルキール,チャールズ・エリス,鹿毛雄二,鹿毛房子
  • 出版社/メーカー: 日本経済新聞出版社
  • 発売日: 2018/07/05
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